便潜血が陰性だったら、どのくらい大丈夫なのでしょうか?

2019年3月14日

  診療トピックス  

便潜血が陰性だったら、どのくらい大丈夫なのでしょうか?

便潜血が検査として簡便なため、健康診断では大腸がんの検査をして用いられます。それでは、便潜血によってどのくらい正確に大腸がんを調べることができるのでしょうか?

検査の感度といって、大腸がんがある場合に正しく診断される確率から考えると、進行大腸がんが存在していても、約1割の方は便潜血陰性となってしまうことがわかっています。(感度9割)さらに早期大腸がんにいたっては、約半数の方が便潜血陰性になってしまうのです。(感度5割)

これには驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、便潜血が陰性だからと言って、正確には大腸がんがないということにはならないのです。


とくに便潜血陰性でも注意したほうがいい方は、大腸がんのリスクが高いと考えられる方です。

大腸がんは、50歳代から高齢になるほど起こりやすくなることがわかっています。また、血のつながった家族に大腸がんの方がいる場合、そうでない人に比べて2-3倍も大腸がんになる確率が上がるといわれています。

若くて家族にも大腸がんの人もいないから大丈夫かというと、多くはありませんが実際に20歳代でも進行大腸がんの方も経験していますので全く大丈夫とは言えません。


そこで、当院では「とにかく1回は大腸内視鏡検査を受ける」ということをおすすめしております。

なぜかというと、上記のような大腸がんになりやすいリスクもなく、大腸内視鏡でポリープもまったくない正常の大腸だった場合は、1回内視鏡検査をしておけば頻繁に内視鏡検査をする必要はないからです。データによっては、このような場合、大腸内視鏡検査による大腸がんによる死亡リスク低下の効果は10年続くという報告例もあるくらいです。

そのため、「とにかく1回は大腸内視鏡検査を受ける」ことで、検査で全く問題なければ当分しなくても大腸がんは大丈夫と安心できますし、たとえポリープが見つかって切除した場合でも少し注意して定期的に大腸内視鏡検査をうけていけば大腸がんは予防できるということになります。

当院では、安心して受けることのできる苦痛の少ない検査をモットーに日々の診療を行なっております。大腸がんが心配だけど、内視鏡検査受けるのも大変・・・と迷っている方は、是非、お気軽にご相談ください。



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